Bluetoothスピーカーでの運用について

iphoneをbluetoothスピーカーに繋いで運用することは出来ませんか?との質問を頂きましたのでお答えさせて頂きます。

結論としては、できる場合もありますが、できない場合もあります。

ハッキリしない回答で申し訳ないのですが、bluetoothの場合は2つの要因が絡んで運用の成否にかかわります。一つずつ説明していきます。

1.製品のクラスとメーカーによる性能差の問題

bluetooth製品には電波の強さによってクラス分けがあります。クラス3がおよそ1mまで、クラス2がおよそ10mまで、クラス1がおよそ100mまでという規定になっています。なのでどのクラスを使うかによって繋がる・繋がらないが変わってきます。

また、メーカーによってもbluetoothの電波の強さは変わるため、同じクラス1でも出力にバラつきがあるようです。参考:BluetoothのClassとは何ですか?

2.周囲の環境の問題

bluetoothは間にある障害物や磁気を発する物、周辺の電波状況にって不安定になります。ですので、場所によっても繋がる・繋がらないが変わります。同じ製品を使っても、A競技場では繋がったがB競技場では繋がらなかったという事が起こりえます。

実際の事例

弊社が実施した実験やお客様の声による事例を紹介します。
・30mまでは繋がった
・50mでは繋がるが接続は不安定
・100mでは繋がらなかった
・50mの時点でほぼ繋がらなかった

※繰り返しになりますが、これらの結果は全て使った製品や周囲の環境によって変わります。上記の条件で繋がることを保証するものではございません。

以上の理由と結果により、bluetoothでの運用については、明確な答えを出すことは致しかねます。

接続とは別の遅延の問題

仮に電波が繋がったとしても、遅延の問題が発生します。これも測定する距離や、製品や周囲の環境により大小しますが、およそ0.2秒前後の遅延が出るようです。

実際にBluetoothとiphoneのスピーカーで遅延を比較検証した動画

実際に2台のiphoneを用意して、遅延を比較してみたところ、上記のように0.2秒ほど音に遅延が発生しました。使用したiphoneは6S。使ったイヤホンはBluetooth5.0対応。距離は1m未満です。
この結果は、周囲の環境や使う製品などで変わる可能性はありますが、今回のように遅延が発生する可能性も多いにあります。

せっかくゴールを写真判定で0.01秒単位で計測しても、通信によるラグが発生してしまっては意味が薄れてしまいます。

なので、弊社と致しましては
「bluetoothスピーカーを繋いでの運用は、できる可能性はありますが推奨は致しかねます」という結論になります。